塗装の中塗り・上塗りは色を変えた方が良い?同じ色で塗装した方が良い?

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塗装の中塗り・上塗りは色を変えた方が良い?同じ色で塗装した方が良い?

塗装の中塗り・上塗りは色を変えた方が良い?同じ色で塗装した方が良い?

この記事をお読みの方は、すでにインターネットで外壁塗装について、また業者選びについての情報をいくつもご覧になっているかと思います。
その中で、悪徳塗装業者を見抜く方法として、塗装業者に「中塗り・上塗りは同じ色で塗るんですよね?」と尋ねてみる、といった情報を目にしたことはありませんか?
悪徳業者を見抜く魔法の質問のように言われていますが、本当でしょうか?
このページでは、塗装の中塗り・上塗りは色を変えて塗装した方が良いのか、同じ色で塗装した方が良いのかについて解説します。

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ネット上で見かける「悪徳塗装業者を見抜く魔法の質問」とは?

上述で少し触れましたが、皆さんはインターネット上で悪徳業者を見破る方法として、こんな情報を目にしたことはありませんか?

『塗装業者に「中塗りと上塗りは同じ塗料だから同じ色で塗るんですよね?」と質問してみる』

外壁塗装では、「下塗り・中塗り・上塗り」と3回の工程に分けて塗料を塗り重ねていく3回塗りが基本で、中塗りと上塗りは同じ色の塗料を使うのが一般的です。
しかし、中塗りと上塗りは同色なので塗り残しが発生する可能性があり、塗り残した部分は塗膜が薄いので劣化が早くなってしまう。
逆に中塗りと上塗りで色を変えれば、誰の目にも塗り残しがわかりやすくなり、塗り残しを防げる。
なので上述の質問をし、塗り残しが無いよう「中塗りと上塗りは色を変えて塗ります」と答える業者こそ信頼できる塗装業者だと言っている訳です。

また一方でそういったサイトでは、「同じ色で塗ります」と答える塗装業者は誠実ではなく、手抜き工事をする可能性があると解説しており、まるで悪徳業者を見抜く魔法の質問のように伝えていますが、果たしてこれは正しいのでしょうか?

結論からお伝えすると、半分正しく半分間違いです。
正しくは、「色を変えるとコストに無駄が出るので、お客様が希望された場合にのみ色を変える」が本当の優良塗装業者です。

一見すると中塗りと上塗りで色を変えるのは有用な方法のように思われがちですが、実はお客様にとってデメリットの方が多い方法なのです。
次項ではその理由について解説していきます。

中塗り・上塗りは同じ色を使った方が良い理由とは?

それでは、外壁塗装において中塗り・上塗りは違う色で塗るのではなく、同じ色で塗った方が良い3つの理由を解説します。

無駄な費用が発生する

無駄な費用が発生する

中塗り・上塗りで違う色を使う場合、「工事には使われることのない塗料代」という無駄な費用が発生します
例として、塗装面積が120㎡の場合で見ていきましょう。

まず大前提として、塗料は1缶単位で購入するもので、0.5缶といった半端な単位で買うことはできません
同じ色で中塗り・上塗りする場合、塗装面積が120㎡だと必要となる塗料は約2.5缶(1工程ごとに1.2〜1.3缶使用)となり、0.5缶の注文はできないので、実際には3缶発注することになります。
一方、違う色で中塗り・上塗りする場合、中塗り2缶(実際に使うのは1.2〜1.3缶)、上塗り2缶(実際に使うのは1.2〜1.3缶)で合計4缶必要になります。
しかし実際に使用するのは3缶にも満たない量であり、1缶以上が丸々無駄になってしまいます。
この1缶以上の無駄は、ビルやマンションなどの大規模な建物の塗装工事では気にならない範囲のロスですが、戸建て住宅の塗装工事では決して少なくないロスとなります。

また、「それなら余った塗料は業者側で自由に使ってくれて良いから、その分費用をまけてもらえないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし塗料には消費期限があり、一度開封してしまえば早めに使用せねばならず、容易に他の塗装工事に流用ができません

このように、中塗り・上塗りで違う色を使うと、使用していないにも関わらず余った分の塗料代はお客様の負担となってしまうのです。

経年で美観が損なわれる

経年で美観が損なわれる

外壁・屋根は、24時間365日雨風や紫外線といった外的要因にさらされ続けています。
そのため、どんなに高価なグレードの高い塗料を使ったとしても、経年によって必ず塗膜に劣化が起こるものです

塗膜の劣化が始まると、外壁を指で触った時に粉が付くチョーキング現象が発生します。
チョーキング現象とは、塗膜の成分が紫外線によって分解されて粉状になって起こる現象ですが、雨などで粉が流されると塗膜が段々薄くなっていきます。
この時、中塗りと上塗りの色を変えていると、上塗りの塗膜が劣化して流れ落ちると中塗りの色が露出してしまうため、俯瞰で建物を見ると全体的にムラがあるように見えてしまいます。

また、経年以前のそもそもの問題ですが、色見本通りの塗膜の色を表現するためには、中塗りと上塗りで同じ色を使用するよう塗料メーカーも推奨しています

一部の業者が誤った情報を流布したために、お客様の側から「中塗りと上塗りの色を変えてほしい」と申し出るケースも増えているそうですが、その場合は色ムラが起こらないように上塗りを2回以上塗って対応する業者も多いです。
しかし、塗装の回数が増えれば当然材料費と工賃が嵩むため、その分の費用は皆様の不要な出費となってしまうのです。
「次回の塗装までできるだけ美観を保ちたい」と考えるお客様は多いですが、そのためには中塗りと上塗りの色を変えることは決しておすすめできません。

耐久性が悪くなる

耐久性が悪くなる

中塗り・上塗りで違う色を使うと、中塗り塗膜と上塗り塗膜の密着が悪くなることがあり、耐久性を損います
また、色分けを推奨していない塗料メーカーもあり、そのメーカーの塗料を使用して中塗り・上塗りで違う色を使ってしまうと、メーカー保証が出なくなるといった事例もあります。

そもそも、この「中塗り・上塗りで違う色を使う」という行為自体、悪徳業者を見抜くための方法ですが、すべての業者が上述で解説したように無駄が出るのをわかった上で塗料を真っ当に発注してくれるとは限りません。
中には、「色さえ変えておけば信用してくれるだろう」と消費期限が過ぎた塗料を流用したり、その場で適当な塗料を混ぜて違う色を作る悪質な業者も存在します。
そのような粗悪な塗料を使った場合も当然耐久性は悪くなります。

中塗りと上塗りの色を変える必要はありません!

中塗りと上塗りの色を変える必要はありません!

「中塗りと上塗りは同じ塗料だから同じ色で塗るんですよね?」と質問してみる。
これが悪徳業者を見抜く魔法の質問のように流布されているので、「そうなのか!」と思われている方も多くいらっしゃいますが、実際には前項で解説したようにメリットよりデメリットの方が多いです。
ではなぜ、中塗り・上塗りの色を変えるのが優良業者だといった間違った情報が流布されているのでしょう?

実はこの色変えの手法、元々はビルやマンション、商業施設といった大規模物件で取り入れられている手法です。
大規模物件の塗装工事となると複数の塗装業者が工事に携わることになりますが、業者の数が増えるとどうしても伝達ミスが起こり、手抜きをするつもりが無くても塗り残しが発生してしまいます。
そこで、中塗りと上塗りで色を変えることで、誰の目から見ても「この箇所の塗装が終わってない!」とわかるようにした訳ですね。
この手法がネット上で「塗装業者が優良か悪質かを見抜くたった一つの質問」と流布されたので、間違った情報にも関わらずいかにも正しい情報のように広まってしまったのです。

そもそも、塗装業者の塗り忘れを心配するのであれば、わざわざ無駄な出費を増やして別の色で塗る必要は全くありません。
身近なもので例えると、絵の具で絵を描いた際、描いた直後と時間が経って乾燥した後では、絵の具の色が変わるのは想像できるかと思います。
同じように、塗料も乾いたら色が変わります
そのため、塗装業者からすれば塗ってない箇所はすぐ把握できますし、「手抜きしてやろう」と考えている悪質な業者以外は塗り残しは起こりません。

ほとんどの塗装業者が前項で解説したデメリットを把握しており、色変えは推奨していませんので注意してください。

塗装の中塗り・上塗りは色を変えた方が良い? まとめ

中塗り・上塗りの色を変えるという手法、たしかに手抜き工事を防止する方法として全く効果が無い訳ではありません。
しかし、やはりコストを気にされるお客様もいらっしゃる以上、費用に無駄が出るとわかった上で塗装業者の一方的な考えを押し付けるのは決して望ましくありません。
「費用に無駄が出る」「美観・耐久性に不安が残る」などデメリットをしっかり説明した上で、それでもお客様が色変えを希望される場合にのみ色を変えて塗装する。
これが最も優良塗装業者のあるべき姿と言えるでしょう。
逆に、一方的に「同じ色で塗ります」と答える業者は誠実ではなく、手抜き工事をする可能性があると断じる業者こそ、不誠実な業者と言わざるをえません。

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