日本ペイント株式会社
日本ペイント(にっぽんペイント)株式会社は、東京都品川区に本社を置く1881年創立の老舗国内塗料メーカーです。
塗装業者の中では通称として「ニッペ」と呼ばれることが多いです。
130年を超える実績と技術を持つ「塗料のリーディングカンパニー」を自称する日本ペイントですが、世界の塗料メーカーランキングでも4位に入るなど、国内最大手の塗料メーカーと呼べるでしょう。
事実、現在は日本国内シェアNo.1の塗料メーカーとなっています。
また、日本ペイントは近年注目を集めている「ラジカル制御塗料」のパイオニア企業でもあります。
「ラジカル」とは塗膜を劣化させる原因物質ですが、この「ラジカル」を抑制する機能を持った塗料、『パーフェクトトップ』を開発・発売したのが日本ペイントです。
主力商品として、やはり日本ペイントといえば『パーフェクトトップ』、さらに優れた遮熱性能を持つ『サーモアイ』、その他『水性シリコンセラ』『水性ファインウレタン』『オーデフレッシュ』などがあります。
社名 | 日本ペイント株式会社 |
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創業 | 1881年 |
本社所在地 | 〒140-8677 東京都品川区南品川4-7-16 |
事業内容 | 建設用(建築・土木構造物)塗料、自動車補修用塗料の製造および販売 |
資本金 | 739百万円 |
主力製品 | ・パーフェクトトップ ・サーモアイシリーズ ・水性シリコンセラ ・水性ファインウレタン ・オーデフレッシュシリーズ |
関西ペイント株式会社
関西ペイント株式会社は、1918年の老舗国内塗料メーカーで上記の日本ペイント、そしてエスケー化研と並んで「日本三大塗料メーカー」と呼ばれています。
塗装業者の中では通称として「カンペ」と呼ばれることが多いです。
1926年に国産初のラッカー「セルバ」を発売、多種多様な塗料を取り扱っている強みを活かし現在は国内だけではなくアジアにも進出しており、アジア特有の高温多湿な気候に適した耐候性、遮熱性に優れた塗料が注目されています。
また、自動車用の塗料では国内トップシェアを誇り、特にアジアでは高いシェアを誇っています。
主力商品として、強い耐候性を誇るラジカル制御塗料『アレスダイナミックトップ』、その他『セラMシリーズ』『アレスアクアシリーズ』などがあります。
社名 | 関西ペイント株式会社 |
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創業 | 1918年 |
本社所在地 | 〒541-8523 大阪市中央区今橋二丁目6番14号 |
事業内容 | ・各種塗料の製造・販売 ・配色設計 ・バイオ関連製品および電子材料関連製品の製造・販売 |
資本金 | 25,658百万円 |
主力製品 | ・アレスダイナミックシリーズ ・セラMシリーズ ・アレスアクアシリーズ |
エスケー化研株式会社
エスケー化研株式会社は、1955年の国内塗料メーカーです。
「日本三大塗料メーカー」と呼ばれる日本ペイントや関西ペイントと比べて創業年数こそ若干若いですが、2017年度の建築仕上げ塗材の国内シェア53%を達成。
建築用塗料として国内で最も多く採用されているのがエスケー化研の塗料で、外壁塗装の分野では日本ペイント・関西ペイントよりもメジャーなメーカーです。
エスケー化研は最も汎用性の高いシリコン塗料のラインナップが非常に豊富で、さらに他の大手メーカーに比べて、価格相場が比較的安いという特徴があります。
例えば、日本ペイントの水性ラジカル塗料と比べると、1㎡あたりの単価は約2分の1となっています。
もちろん、塗装業者の施工方法・塗料の使い方で塗料の使用量は変わるので、エスケー化研の塗料なら必ず工事費用が安くなるとは限りませんが、皆様にとっては嬉しいメリットと言えるでしょう。
主力商品として、コストパフォーマンスに優れるラジカル制御塗料『プレミアムシリコン』、高い遮熱性能を誇る屋根用遮断塗料『クールタイトシリーズ』、その他『スーパーセラタイト』『ベルアート』などがあります。
社名 | エスケー化研株式会社 |
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創業 | 1958年 |
本社所在地 | 〒567-0034大阪府茨木市中穂積3-5-25 |
事業内容 | ・建築仕上塗材事業 有機無機水系塗材、合成樹脂塗料、無機質系塗材、高級内装装飾材、高意匠性内外シート建材、無機質建材の製造販売及び特殊仕上工事の請負 ・耐火断熱事業 断熱材、耐火被覆材、耐火塗料の製造販売及び耐火断熱工事の請負 ・その他の事業 各種化成品の製造販売 |
資本金 | 26億62百万円 |
主力製品 | ・プレミアムシリコン ・クールタイトシリーズ ・スーパーセラタイト ・ベルアート |
株式会社アステックペイント
アステックペイントは、オーストラリアで誕生した建築用塗料メーカーで、日本での法人として「株式会社アステックジャパン」を2000年に設立しています。
日本より紫外線が3倍強いと言われるオーストラリアで生まれたアステックは、家の維持管理への意識が高いオーストラリアにおいて、外装建築用の塗料でシェアNo.1を誇ります。
日本国内でも、遮熱塗料の年間販売額は国内トップクラスで、事実2019年には遮熱塗料メーカーシェア1位を獲得しています。
アステックペイントの最大の特徴が、アステックペイントが技術認定をした塗装業者にしか塗料を販売しない「直販体制」です。
アステックペイントの塗料は他社製品と比べて塗り方にコツが必要であり、下手な業者が塗装すると施工不良に繋がるためです。
ただ実際には、「アステックペイントの塗料を認定業者が準備し、施工は認定されていない業者が行った」というケースもあるため注意が必要ですが、しっかり認定業者を選ぶことができれば、高い耐久性・耐候性を持った外壁塗装が実現できるでしょう。
主力商品として、「超低汚染」という言葉の通り、汚れにくい特徴を持つ『超低汚染リファインシリーズ』、外壁にひび割れに高い追従性を持つ『ピュアアクリルECシリーズ』、質と価格のバランスに優れる『シリコンREVO1000』などがあります。
社名 | 株式会社アステックペイント |
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創業 | 2000年 |
本社所在地 | 〒812-0013 福岡県福岡市博多区博多駅東3-14-1 T-Building HAKATA EAST 9F |
事業内容 | ・建築用塗料の研究開発・製造・販売(業界唯一の直販体制) ・住宅塗装の営業支援ネットワーク(プロタイムズ事業) ・建設業界向けの現場管理専用アプリ開発(現場ポケット事業) |
資本金 | 72,765,000円 |
主力製品 | ・超低汚染リファインシリーズ ・ピュアアクリルECシリーズ ・シリコンREVO1000 |
ロックペイント株式会社
ロックペイント株式会社は、1931年に創業者である辻巖氏が個人にてラッカー性塗料の製造を開始したのが始まりで、1952年にロックペイントの前身となる「株式会社ロック塗料製造所」を設立しました。
ラッカー性塗料のの製造から始まり、現在では車両用塗料・建築用塗料・工業用塗料・家庭用塗料など様々な分野の塗料を製造販売しており、車両塗料分野においては国内でトップクラスを誇るブランドです。
ロックペイントの最大の特徴は、他の塗料メーカーと比較してより多くの環境問題や安全性に配慮した塗料を製造、販売している点です。
シックハウス症候群の原因とならないような塗料、有害基金物を配合していないサビ止め塗料など、人と環境に優しい塗料を多数開発しています。
主力商品として、高い射反射率を誇る屋根用塗料『シャネツロック』、特殊成分配合によりすぐれた耐候性・耐久性、および低汚染性を発揮『ハイパーユメロック』などがあります。
社名 | ロックペイント株式会社 |
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創業 | 1952年 |
本社所在地 | 大阪本社:〒555-0033 大阪府大阪市西淀川区姫島 3-1-47 東京本社:〒136-0076 東京都江東区南砂 2-37-2 |
事業内容 | 塗料および接着剤の製造販売 |
資本金 | 11億円 |
主力製品 | ・シャネツロック ・ハイパーユメロック |
塗料メーカーの選び方についての注意点とは?
ここまで、国内の有名な塗料メーカー5社について解説してきました。
ただ、これだけの情報では「どの塗料メーカーの塗料を選んだら良いの?」という疑問は解決しないかもしれません。
以下では、塗料を塗料メーカーで選ぶ際の注意点を3つ解説します。
歴史・実績は豊富か?
塗料は一度塗装すれば10年以上続くものですし、本当に耐久性・耐候性などの性能が10年以上もってくれるか判断できるのは10年以上先になります。
そんな外壁塗装だからこそ、歴史・実績は非常に重要な要素であり、歴史・実績はその塗料メーカーの信頼の証明でもあります。
例えば、創業100年以上を誇る日本ペイントの「この塗料は20年の耐用年数があり、多くの現場でその性能が実証されています」という塗料と、創業からまだ20年未満の塗料メーカーの「この塗料は20年の耐用年数があります」、どちらが信用できるでしょうか?
もちろん創業から年数の浅い塗料メーカーであっても本当に性能の良い塗料は多く製造・販売していますが、確実に安心できる塗料メーカーを選ぶなら「歴史・実績」が豊富なメーカーを選ぶのが得策です。
技術力はどうか?
塗料に限ったことではありませんが、やはり技術力が高く最新の技術を使っているメーカーの塗料は、高機能かつコストパフォーマンスが良いケースが多いです。
例えば、初めてラジカル制御塗料を開発・販売し始めた日本ペイントの『パーフェクトトップ』は今なおラジカル制御塗料のトップシェアを誇っています。
また、アステックペイントの塗料は、最新技術を活用して塗り替え回数が抑えられているため、高いコストパフォーマンスを誇ります。
もちろん最新技術であれば何でも良いという訳ではありませんが、塗料メーカーの技術力は塗料の性能に直結するため決して無視できないポイントです。
コストパフォーマンスはどうか?
やはり皆様が一番関心があるのが価格についてではないでしょうか?
当然ながら、価格が安い塗料を選ぶ、あるいはコストパフォーマンスが良い塗料を選ぶことで、皆様の経済的負担を抑えることができます。
例えばエスケー化研の塗料は、「日本三大塗料メーカー」の中ではどのグレードの塗料であっても比較的価格が抑えられています。
「安かろう、悪かろう」という言葉もあるので、安ければなんでも良いという訳ではありませんが、できる限り性能と価格のコストパフォーマンスの良い塗料を選ぶようにしましょう。
代表的な国内塗料メーカー5社を紹介 まとめ
塗料を選ぶ際には、ご自身の中でしっかりとした目的を持って塗料を選ぶと間違いが少なくなります。
例えば、塗り替えなど工事後のメンテナンスもすべて含めたコストパフォーマンスを優先するのであれば「フッ素塗料」、日差しが強い立地に住まいであれば夏の暑さを抑えるための「遮熱・断熱塗料」に強い塗料メーカーを選ぶと良いでしょう。
明確な目的があれば塗料メーカー、そして塗料選びに迷うことがなくなるでしょう。
また、シリコン塗料やラジカル塗料、フッ素塗料など、各塗料のグレードごとのおすすめランキングは以下の記事でまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。