シリコン塗料ってどんな塗料?特徴や費用相場は?
シリコン塗料のおすすめランキングをご紹介する前に、ここで改めてシリコン塗料とはどんな塗料なのかを解説します。
「シリコン塗料がどんな塗料なのかは知ってる」という方は、次項の「実際のお客様が選んだ評判の良いリコン塗料ランキング」まで読み進めてください。
シリコン塗料の特徴について
シリコン塗料とはその名前の通り、塗料を形成する樹脂の主成分がシリコンでできている塗料です。
現在、一般住宅の戸建て塗装ではこのシリコン塗料が主流であり、塗料の選択に悩んだ場合などには塗装業者からシリコン塗料を勧められるケースが非常に多いです。
勧められるのにはもちろん理由があり、その最たる理由はコストパフォーマンスの良さです。
耐水性・耐候性・耐熱性・防藻性といった塗料に求められる機能を全て満たし、ラジカル制御塗料やフッ素塗料などワンランク上の塗料と比較すると安価です。
耐用年数を見ても、シリコン塗料よりグレードの下がるアクリル塗料は5〜7年、ウレタン塗料は7〜10年と心許ない部分があります。
一方、シリコン塗料の耐用年数は8~15年です。
もちろん耐用年数こそワンランク上の塗料には劣るものの、一度塗り替えれば次回塗り替えの目安とされる10年を充分満たしてくれます。
ワンランク下の塗料と比べて非常に長い耐用年数を誇り、ワンランク上の塗料と比べて安価。
それが、「シリコン塗料が一番コストパフォーマンスの良い塗料」と言われている理由です。
シリコン塗料以外の主要な塗料、「ラジカル塗料」「フッ素塗料」についてはこちらで詳しく解説しています。
シリコン塗料の費用相場について
シリコン塗料の費用相場は、1,800~3,000円/m²が目安となっています。
この単価は、外壁塗装において必須とされている「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りを行なった際の価格になります。
アクリル塗料やウレタン塗料が1,500~2,200円/m²、フッ素塗料が3,500円~4,500円/㎡と言われているので、ワンランク上の塗料と比べても非常にリーズナブルであることがわかります。
しかし一方で、上述のようにシリコン塗料は住宅用塗料として主流であり、各メーカーが非常に多くの商品を開発しています。
そのため、同じシリコン塗料であっても、メーカーが変われば価格の差が出やすい塗料でもあります。
「どのメーカーのシリコン塗料を選ぶか」で費用が変わってくるので注意しましょう。
実際のお客様が選んだ評判の良いリコン塗料ランキング
【1位】エスケー化研「水性セラミシリコン」
エスケー化研が製造・販売している「水性セラミシリコン」が、お客様から最も高い評価を集めました。
実際に現場で使用している職人からしても、
・同グレードの塗料と比べて単価が安いので、お客様に選ばれやすい
・価格こそ安いものの、耐用年数が他のシリコン塗料と変わらない
と、やはりコストパフォーマンスの良さが選ばれる理由となっています。
「水性セラミシリコン」は水性塗料なので溶剤中毒や火災の心配もなく、それでいてセラミックシリコン樹脂がシロキサン結合による強靭な架橋粘膜を形成、紫外線や湿気など劣化要因に対して優れた抵抗性を誇ります。
他の水性塗料と比較しても耐久性と低汚染機能が非常に優れており、長期的な美観維持が期待できます。
取り扱っている業者が多く、どの塗装業者に依頼しても施工に慣れている場合が多く、しっかりと施工してもらいやすいのもお客様にとっては大きなメリットの一つです。
メーカー エスケー化研 塗料名 水性セラミシリコン 一般名称 超耐久低汚染型一液水性セラミックシリコン樹脂塗料 単価 1,900円 樹脂 セラミックシリコン樹脂 機能 超耐久性・低汚染性・防かび性・防藻性 期待耐用年数 12~15年 適用下地 コンクリート、セメントモルタル、スレート板、ALCパネル、アルミ等の金属、各種乾式ボード、各種旧塗膜など
【2位】日本ペイント「ファインシリコンフレッシュ」
日本ペイントが製造・販売している「ファインシリコンフレッシュ」も、お客様から多くの支持を集めました。
セラミック配合のシリコン系塗料であり、シロキサン結合が高耐候性を、特殊セラミック成分による親水化技術が超低汚染性を実現。
また、藻・カビに高い抵抗を示す最先端のバイオ技術が採用されており、日本ペイントの数ある塗料の中でも代表的な塗料です。
販売開始から多くのお客様に選ばれ、戸建て住宅での採用率も高く、実績豊富で塗装業者からの信頼も厚いです。
また、近年では外壁材にサイディングを採用している住宅が多いですが、サイディング外壁にもおすすめの塗料です。
ファインシリコンフレッシュ(日本ペイント)の特徴や評判を解説
各外壁材の特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。
外壁材の種類を徹底解説!素材選びのポイントと人気・おすすめ外壁材は?
メーカー 日本ペイント 塗料名 ファインシリコンフレッシュ 一般名称 超低汚染形ターペン可溶2液形アクリルシリコン樹脂塗料 単価 2,000円〜2,600円 樹脂 シリコン樹脂 機能 高耐候性・低汚染・透湿性・防藻・防かび 期待耐用年数 10~15年 適用下地 モルタル、コンクリート、ALC、サイディングボード、押出成形セメント板、けい酸カルシウム板、磁器タイル、スレート、鉄、アルミ、溶融亜鉛めっき、クロメート処理亜鉛めっき、ステンレス、木部、硬質塩ビ、FRP、PC板
【3位】エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」
エスケー化研が製造・販売している「エスケープレミアムシリコン」は、「安さも大事だけど、耐久性も重視したい」というお客様に多く選ばれている塗料です。
シリコン塗料という取り扱いになっていますが、厳密には「ハイブリッドシリコン樹脂塗料」であり、コストと耐久性のバランスがシリコン塗料よりさらに向上した「ラジカル制御塗料」になります。
ラジカル制御塗料の中でも「エスケープレミアムシリコン」は価格が抑えられており、近年ニーズが非常に高まっているエスケー化研の人気塗料です。
ラジカルとは塗膜を劣化させる原因物質であり、「ラジカル制御塗料」はラジカルの発生を抑制してくれるため、これまでのシリコン樹脂を超えるハイレベルな耐候性・耐久性を実現しています。
エスケープレミアムシリコン(エスケー化研)の特徴や評判を解説
メーカー エスケー化研 塗料名 エスケープレミアムシリコン 一般名称 超耐候形水性ハイブリッドシリコン樹脂塗料 単価 2,200円〜2,800円 樹脂 ハイブリッドシリコン樹脂 機能 ラジカル制御・低汚染・防藻・防かび 期待耐用年数 14~16年 適用下地 コンクリート、セメントモルタル、ALCパネル、スレート板、各種サイディングボード、各種旧塗膜(活膜)など
【4位】関西ペイント「セラMシリコン3」
関西ペイントが製造・販売している「セラMシリコン3」は、関西ペイントの同グレードの塗料の中でも最高レベルの性能を誇る塗料で、お客様からの満足度が非常に高い塗料です。
シリコン樹脂とセラミックを化学結合させた「セラミック変性樹脂」を採用、通常のシリコン塗料より圧倒的な高耐候性・低汚染性を誇ります。
艶の調整も細かく行うことができ、艶有・3分艶・5分艶・7分艶とお客様の好みの艶を選べます
また、サイディングに塗装した場合、塗料によっては塗膜膨れが起こる恐れがありますが、「セラMシリコン3」はサイディングの塗装にも適しています。
メーカー 関西ペイント 塗料名 セラMシリコン3 一般名称 2液弱溶剤形アクリルシリコン樹脂塗料 単価 2,200円〜3,000円 樹脂 シリコン樹脂 機能 高耐候性・超低汚染性 期待耐用年数 13~15年 適用下地 コンクリート、モルタル、サイディングボード、一般鉄部など
【5位】アステックペイント「リファイン1000Si-IR」
アステックペイントが製造・販売している「リファイン1000Si-IR」は、アステックペイントの全塗料の中でも非常に人気が高く、評判も良い塗料です。
価格と耐用年数を比べた時のコストパフォーマンスという点では、シリコン塗料の中ではNo.1と言っても過言ではないでしょう。
さらに防汚保持性を有しており、塗装後は汚れが付きにくいだけでなく、汚れがついても雨水で落ちやすくなります。
コストパフォーマンスに優れるだけでなく、長期にわたって綺麗な外壁を維持することが可能です。
メーカー アステックペイント 塗料名 リファイン1000Si-IR 一般名称 水性形二液外壁用低汚染遮熱シリコン系上塗材 単価 2,000円〜2,500円 樹脂 シリコン樹脂 機能 低汚染性・遮熱性・防かび性・防藻性・防汚保持性 期待耐用年数 15~18年 適用下地 コンクリート、モルタル、ALC、窯業系サイディング、波形スレート、カラー鋼板、アルミニウム、ガルバリウム鋼版・ステンレス
【6位】エスケー化研「セラミクリーン」
エスケー化研が製造・販売している「セラミクリーン」は、耐久性こそ他のシリコン塗料より劣りますが、日本国内での実績はトップクラスで非常に信頼性の高い塗料です。
また、標準色が49色と非常に多いので、お客様にとっては色選びの選択肢が拡がるのもメリットの一つです。
幅広い場面で活用できる塗料なので、塗料の実績や信頼性を重視する方におすすめです。
メーカー エスケー化研 塗料名 セラミクリーン 一般名称 高耐久・低汚染型水性セラミックシリコン単層弾性塗材 単価 2,200円〜2,900円 樹脂 弾性セラミックシリコン系樹脂 機能 高耐久性・低汚染性・防かび・防藻性・防水性・透湿性 期待耐用年数 8~10年 適用下地 コンクリート、セメントモルタル、ALCパネル、スレート板、各種旧塗膜(活膜)など
【番外編】遮熱・断熱機能を持った評判の良いおすすめシリコン塗料は?
ここまで、実際にシリコン塗料を外壁塗料として採用いただいたお客様が選んだおすすめシリコン塗料ランキングをご紹介しました。
上記でご紹介したシリコン塗料は、一般的な戸建て住宅の塗装によく使われている塗料ですが、それとは別に遮熱・断熱機能を持った塗料があります。
外壁塗装で各自治体の補助金・助成金を利用しようとする場合、「使用する塗料はエコ機能を持った塗料に限る」と定められているケースが多いです。
外壁塗装・屋根塗装に関する助成金・補助金については、こちらの記事で詳しく解説しています。
外壁塗装・屋根修理で助成金が受けられる?条件や申請方法について解説
外壁塗装や屋根修理の「助成金で安くなる」は詐欺?悪徳業者にご注意を!
エコ塗料とは、「塗料の機能で建物内外の温度を調整することができ、エアコンの使用を控えるなどエコに繋がる塗料」のことで、つまり遮熱・断熱塗料のことを指します。
補助金・助成金の利用を検討している方だけでなく、夏の暑さ・冬の寒さにお悩みの方にもおすすめの塗料です。
日進産業「ガイナ」
日進産業が製造・販売している「ガイナ」は、遮熱・断熱といった省エネを目的とした塗料市場で、他を圧倒する4年連続シェアNo.1を獲得している塗料です。
シェアNo.1ということはそれだけの実績があり信頼も厚いということなので、お客様から「遮熱・断熱塗料にしたい」と相談された際、多くの塗装業者が迷わずこの「ガイナ」をおすすめしているそうです。
遮熱・断熱という特殊な機能を持っているため価格こそ高めですが、「省エネを目的とした塗料ならガイナを選べば間違いない」と言えるほどの塗料です。
メーカー 日進産業 塗料名 ガイナ 単価 5,000円~5,500円 樹脂 ハイブリッド(特殊セラミック+シリコン) 機能 遮熱・断熱・遮音・防音・空気質の改善・結露の抑制 期待耐用年数 15年 適用下地 コンクリート、セメントモルタル、ALCパネル、スレート板、サイディングボード、木部、各種旧塗膜(活膜)、鉄部、亜鉛メッキ鋼、アルミニウム、ステンレス
ロックペイント「ハイパーユメロック」
ロックペイントが製造・販売している「ハイパーユメロック」は、「ガイナ」と同様に日本の省エネ塗料市場において長年愛されている塗料です。
「ガイナ」と比較すると耐用年数こそ短めですが、その分他のシリコン塗料とほぼ同額なので、費用を抑えながら遮熱・断熱効果を外壁に付与することができます。
コストの「ハイパーユメロック」、耐用年数の「ガイナ」と使い分ければ、誰でも気軽に省エネ塗料を自宅に取り入れることができるでしょう。
メーカー ロックペイント 塗料名 ハイパーユメロック 単価 2,200円 樹脂 シリコン樹脂 機能 遮熱・断熱・遮音・防音・空気質の改善・結露の抑制 期待耐用年数 10年 適用下地 屋内/屋外の鉄部、各種外壁面塗替、サイディングボード、カラートタン屋根、カラーベスト、スレート屋根など
お客様が選ぶおすすめシリコン塗料ランキング まとめ
実際にシリコン塗料を外壁塗料として採用いただいたお客様から高い評価を得た、おすすめシリコン塗料ランキングをご紹介しました。
ある程度塗料について調べたり知識をお持ちの方からすれば、「知ってる塗料ばかりだな」という印象を持たれたかもしれません。
しかし、外壁塗装は一度塗り替えれば10年20年の長い付き合いになるものです。
販売からの歴史が長く実績が多いということは、あらゆる環境でメーカーが想定する耐用年数を耐えてきた証明にもなるので、優良な塗装業者になればなるほど、歴史が浅く実績の少ない塗料をすすめることはありません。
もちろんここで紹介した塗料はあくまでもお客様から高い評価を得たおすすめの塗料であり、優良業者であれば住まいの状態やお客様のご要望をしっかり加味した上で、最適な塗料を提案してくれるでしょう。
それでも、シリコン塗料のことを全く知らないよりは、勧められた塗料に対して知識がある方が塗装工事に対する理解も深まるため、ぜひシリコン塗料に対する知識を深めていただければと思います。
また、今回ご紹介した塗料を扱っている各塗料メーカーの詳細については、こちらの記事で詳しくまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。