まずここをチェック!トイレ内装材を選ぶ際に重要な5つのポイント

内装素材を選ぶ前に、まずトイレという空間の特性を正しく把握しておくことが大切です。
トイレは湿気がこもりやすく、水や尿が毎日飛び散り、アンモニアを含む臭いが発生する、他の部屋とはまったく異なる環境です。
一般的な素材をそのまま使用すると、数年で劣化や変色、ひどい場合は腐食が進んでしまうこともあります。
素材選びで失敗しないために、まず5つの性能に関するポイントを頭に入れておきましょう。
耐水性・耐アンモニア性|水や尿の飛び散りに強い素材とは
床や壁に水分が染み込みにくいことは、トイレ内装の大前提です。
特に便器まわりの床や腰から下の壁面は、日常的に尿の飛び散りにさらされています。
一般的な木材や紙製の素材は、水とアンモニアに触れることでシミや変色が起き、腐食の原因になります。
耐水性・耐アンモニア性に優れた素材を選ぶことで、こうしたダメージを長期にわたって防ぐことができます。
防汚性・撥水性|汚れが染み込みにくい表面加工
素材の表面加工にも注目しましょう。
防汚加工が施された素材は、汚れが表面に付着しにくく、付いてしまっても拭き取るだけで簡単に落とすことができます。
特に壁紙の場合は、ラミネートコーティングやPPフィルム加工が施されたものを選ぶと、尿の黄ばみ汚れが沈着しにくくなります。
表面がツルツルとしていて凹凸の少ない素材を選ぶことも、汚れを溜め込まないための重要なポイントです。
消臭・抗菌機能|ニオイを抑えて衛生的な空間を維持する
トイレの悩みとして最も多く挙げられるのが、アンモニア臭などの嫌なニオイです。
消臭機能を持つ素材は、臭いの原因物質を吸着・分解することで、不快な臭いを軽減してくれます。
市販されている機能性壁紙の中には、消臭効果が5〜10年持続するものや、光触媒の働きによって半永久的に効果が持続するものもあります。
さらに、抗菌加工が施された素材を選ぶことで、細菌の繁殖を抑え、より衛生的な空間を保つことができます。
調湿・防カビ性能|湿気がたまりやすいトイレに欠かせない機能
換気が十分でないトイレは、湿気がこもりやすくカビが発生しやすい環境です。
調湿機能を持つ素材は、室内の湿度が高いときに余分な水分を吸収し、乾燥しているときには放出することで、適切な湿度バランスを保ちます。
また、防カビ加工が施された素材と組み合わせることで、壁紙の黒ずみや床の変色を根本から防ぐことができます。
汚れが目立ちにくい色・柄|色選びで日々の掃除の負担を減らす
素材の機能性と同じくらい大切なのが、色や柄の選択です。
真っ白な床や壁は清潔感がある一方で、ほこりや黄ばみが非常に目立ちやすいという側面があります。
逆に、ベージュやグレーなどの中間色、あるいは木目調や石目調といった柄物を選ぶことで、掃除の間隔が多少空いても清潔感を保ちやすくなります。
トイレ床材の種類と特徴を徹底解説|汚れにくいのはどれ?

トイレの床材は、毎日直接足が触れる部分であると同時に、水や尿の飛び散りを最も受けやすい場所でもあります。
選ぶ素材によって清潔感の維持しやすさが大きく変わるため、機能性を重視した選択が必要です。
ここでは代表的な素材を一つずつ詳しく解説します。
クッションフロア(CF)|汚れを拭き取れる定番床材
クッションフロアは、塩化ビニール製のシート状の床材で、トイレのリフォームで最も多く採用されています。
最大の特徴は、優れた防水性と防汚性です。
水や尿が表面に浸透しにくく、汚れてしまっても水拭きするだけで簡単に落とすことができます。
また、柔らかいクッション性があるため、足元の感触が良く、転倒した際の衝撃も吸収してくれます。
価格面でも非常に優れており、施工コストを抑えながら清潔感のある空間を実現できることから、予算を重視する方にとっては理想的な選択肢です。
デザインや色柄の種類も豊富で、石目調や木目調のリアルなプリントを選べばフロアタイルやフローリングに引けを取らない仕上がりになります。
一方で、耐久性は他の床材と比べると劣る面があり、経年によって変色しやすい点には注意が必要です。
また、重い家具を長期間置くと跡がつきやすいため、トイレラックなどの設置方法も工夫が必要です。
フロアタイル(塩ビタイル)|耐久性と高級感を両立した素材
フロアタイルは、クッションフロアと同じく塩化ビニール製ですが、より硬質に作られているため傷に強く、耐久性が高いのが特徴です。
表面が硬い分、重いものを置いても跡がつきにくく、長期間にわたって美観を保ちやすい点が魅力です。
耐水性・耐汚性にも優れており、水や汚れが表面に染み込みにくく、日常的なお手入れは水拭きだけで十分です。
木目調や石目調、大理石調など、リアルな質感のデザインが豊富に揃っているため、高級感のある空間を手頃な価格で実現したい場合に適しています。
注意点としては、クッション性がないため足元が硬く、冬場は底冷えを感じやすいという点があります。
また、タイルとタイルの継ぎ目(目地相当の部分)からの水の侵入を防ぐため、施工の精度と接着剤の選択が重要です。
セラミック・磁器タイル|掃除しやすく高級感もある床材
セラミック・磁器タイルは、その高い耐久性と耐水性から、水回りの床材として非常に優れた素材です。
表面が緻密で水分を吸収しにくく、アンモニアや薬品に対しても強い耐性を持っています。
適切に施工されたタイル床は数十年にわたって美しさを保つことができ、高級感のある空間演出にも貢献します。
ただし、目地部分に汚れが溜まりやすいという弱点があります。
目地の色を汚れが目立ちにくいグレー系にする、または幅の狭い大判タイルを選んで目地の面積を最小限に抑えるといった工夫が有効です。
また施工費用が高くなりがちで、冬場は足元が冷たく感じやすいという点も考慮しておきましょう。
トイレ専用床材(機能性シート)|アンモニア対策を最優先するならコレ
メーカーによっては、トイレ専用に開発された機能性床材も販売されています。
大建工業などが手がけるこうした専用品は、水はもちろん、アンモニアや洗浄剤にも高い耐性を持つよう設計されており、溝加工を省いた大判サイズで汚れが染み込む継ぎ目をなるべく減らす工夫がされています。
ワックス掛けが不要でお手入れが簡単なうえ、汚れが落ちやすい表面仕上げが施されているため、衛生管理を最も重視する方にとっては実用性の高い選択肢となります。
フローリングはトイレに向く?|木材を使いたい場合の注意点
木の温かみを好み、フローリング調のトイレを希望する方も少なくありません。
しかし、無垢材や合板フローリングは、水やアンモニアに弱く、シミや変色、腐食が起きやすいため、通常のトイレ環境には向いていません。
どうしてもフローリング調にしたい場合は、耐水性と耐アンモニア性が施された「トイレ対応フローリング」を選ぶか、フローリング調のクッションフロアやフロアタイルで代替するのが賢明な判断です。
トイレ壁材の種類と特徴を、防汚・消臭・調湿の視点で徹底解説

壁材の選び方も、トイレを汚れにくく保つうえで非常に重要です。
便器の周辺の壁面は、床と同様に尿の飛び散りの影響を受けやすく、特に腰から下の部分は集中的に汚れが付着します。
ここでは、機能性の高い代表的な壁材を詳しく見ていきます。
機能性壁紙(ビニールクロス)|防汚・消臭・抗菌がそろう万能素材
トイレの壁材として最も広く普及しているのが、ビニールクロスをベースにした機能性壁紙です。
一口に機能性壁紙と言っても、防汚・消臭・抗菌・調湿・防カビなど、用途に応じたさまざまな機能が単体、あるいは複合的に付与されています。
壁紙を選ぶ際は、こうした機能の有無をカタログで確認したうえで、自分のトイレ環境で最も解決したい問題に対応する機能を優先的に選ぶことが大切です。
防汚クロス(ラミネート加工)|尿の飛び散り対策に最も効果的な壁紙
防汚機能付き壁紙は、表面にラミネートコーティングが施されており、水分や汚れが繊維内に浸透しにくくなっています。
尿の飛び散りによる黄ばみや手垢の汚れを拭き取りやすいため、特に便器まわりや出入り口付近の壁面への採用が効果的です。
リリカラの「タフクリーン」シリーズのように、一般の壁紙より汚れにくく、かつ傷がつきにくい強化素材を使ったものも市場に登場しています。
消臭クロス|光触媒・消臭剤配合で半永久的に臭いを抑える
消臭機能付きの壁紙は、アンモニアなどの臭いの原因となる物質を吸着・分解する成分が含まれており、施工後から継続的に消臭効果を発揮します。
一般的な消臭クロスの効果持続期間は5〜10年ですが、光触媒を活用したタイプは光(紫外線や可視光線)のエネルギーを利用して臭いや有害物質を分解するため、効果が半永久的に持続する点が特徴です。
トイレの換気が不十分でどうしても臭いが気になる場合は、消臭クロスの導入が根本的な解決につながります。
調湿・防カビクロス|湿気とカビが多いトイレに最適な壁紙
調湿機能を持つ壁紙は、湿度が高いときに余分な湿気を吸収し、乾燥しているときに放湿する性質を持っています。
これによってトイレ内の湿度を適切に保ち、結露やカビの発生を抑えることができます。
防カビ機能と組み合わせた壁紙を選べば、掃除でなかなか落とせない黒ずみの発生を大幅に抑えることが可能です。
特に北向きや窓のない密閉型のトイレには、調湿・防カビ機能を備えた壁紙を強くおすすめします。
エコカラット|LIXILの調湿タイルで消臭とデザイン性を両立
エコカラットは、LIXIL(リクシル)が販売しているタイル状の内装材で、優れた調湿機能と脱臭効果を兼ね備えています。
素材の表面には微細な孔があり、湿気は通しますが水や汚れはほとんど通さないため、水拭きでのメンテナンスが可能です。
さらに、デザインのバリエーションが豊富で、空間のアクセントとして取り入れやすく、機能性とインテリア性を両立させたい方に非常に人気があります。
施工費用はビニールクロスより高くなりますが、長期間にわたって効果が持続するため、長い目で見ればコストパフォーマンスの高い選択と言えるでしょう。
パネル(ホーロー・化粧板)|継ぎ目なしで汚れが溜まりにくい壁材
パネル素材は、表面がツルツルとした平滑面で構成されており、壁紙のように継ぎ目が少ないため汚れが入り込む隙間がほとんどありません。
特にホーローパネルは、表面が非常に硬くて傷がつきにくく、汚れを水拭きするだけで簡単に落とすことができる優れた素材です。
デザインの選択肢が壁紙ほど豊富でないという点がやや難点ですが、汚れやすい腰壁の部分だけにパネルを採用し、上部はクロスにするという組み合わせ施工も効果的な方法のひとつです。
タイル張り壁|耐水性は最強、でも目地ケアが重要
タイルは耐水性と耐久性において最も優れた壁材のひとつです。
手洗い器の周辺や便器の正面など、水が飛び散りやすい場所への部分採用も人気があります。
デザイン性にも優れ、白いセラミックタイルで清潔感を演出したり、カラータイルで個性的な空間を作ったりと、幅広いインテリアスタイルに対応できます。
ただし、床と同様に目地部分に汚れが入り込みやすいため、防汚加工が施された目地材を使用するか、定期的な目地の掃除を欠かさないことが、美観を長持ちさせるための条件となります。
素材別のトイレ内装リフォーム費用相場

実際にリフォームを検討する際は、素材ごとの費用感を把握しておくことが重要です。
トイレの内装リフォームは、工事の範囲や選ぶ素材によって費用が大きく異なります。
床材の張り替え費用相場
トイレ床の張り替えにかかる費用は、素材によって異なります。
クッションフロアへの張り替えは、材料費と施工費を合わせておおむね2.5万〜5万円が目安です。
フロアタイルは4万〜8万円程度、セラミックや磁器タイルへの変更は5万〜12万円程度と、素材の品質や加工の難易度によって費用が上がっていきます。
いずれの場合も、既存の床材の撤去費用が別途かかることがあるため、事前に確認が必要です。
壁紙(クロス)の張り替え費用相場
壁紙の張り替えは、中でも比較的リーズナブルに施工できる工事です。
一般的なビニールクロスへの張り替えは2.5万〜4.5万円程度、消臭や防汚といった機能性クロスを選んだ場合でも大きく費用が変わることはありません。
より長期的な効果を求めてエコカラットを採用する場合は、1畳あたり5万〜10万円程度の費用が目安となります。
パネル材への変更は6万〜15万円程度と、素材の中では高めの部類に入ります。
床と壁をまとめて施工した場合の総費用目安
床材と壁材を同時にリフォームする場合は、足場の手配や養生、下地処理が共有できるため、個別に施工するよりも割安になるケースが多くあります。
便器の交換を含む総合的なトイレリフォームでは、14万〜32万円程度が一般的な予算の目安となっていますが、素材のグレードや配管工事の有無によっては50万円以上になることもあります。
複数の業者から見積もりを取り、工事内容と価格を丁寧に比較検討することが、コストとクオリティのバランスを最適化するための鍵となります。
汚れが目立ちにくい色・デザインの選び方
どれほど機能性の高い素材を選んでも、色やデザインの選択を誤ると「なんとなくいつも汚れて見える」という印象につながりかねません。
素材の性能を最大限に活かすためにも、色選びは慎重に行いましょう。
床の色選び|白・黒は危険?汚れが目立たない中間色の選び方
トイレの床色で最も避けるべきなのは、純白と真っ黒のどちらか一方だけにすることです。
真っ白は埃や黄ばみが非常に目立ちやすく、黒系は水垢や白い埃が浮き出て見えやすいという弱点があります。
汚れが最も目立ちにくいのは、グレーやベージュといった中間色です。
さらに、木目調や石目調といった柄物は汚れをカモフラージュする効果が高く、毎日の掃除のプレッシャーを大幅に軽減してくれます。
壁紙の色選び|清潔感を保ちながら汚れを目立たせない配色のコツ
壁紙の色は、白系でも純白より少し温かみのあるオフホワイトやアイボリーを選ぶと、汚れが目立ちにくくなります。
また、全面を同じ壁紙で統一するのではなく、便器の正面や側面など汚れが集中しやすい壁だけに防汚クロスを採用し、他の壁は調湿クロスにするといった機能別の使い分けも効果的です。
アクセントクロスで汚れ対策とデザイン性を同時に実現する
せっかくリフォームするならデザインにも妥協したくない、という方にはアクセントクロスの活用がおすすめです。
一面だけ色や柄の異なる壁紙を採用することで、空間にメリハリと奥行きが生まれ、おしゃれなトイレ空間を演出できます。
ビビッドカラーや大胆な柄は汚れを目立ちにくくする効果もあり、機能性と個性を両立できる手法として多くのリフォーム事例で採用されています。
「便器まわり」の設計も汚れにくさに直結する
内装素材に加えて、便器本体の設計や設置方法によっても、汚れやすさは大きく変わります。
素材選びと合わせて、便器まわりの設計にも目を向けてみましょう。
便器の形状で特に注目したいのが「フチなし形状」です。
従来のトイレは、便座の縁(フチ)の裏側に汚れと臭いが溜まりやすく、掃除の手が届きにくい難点がありました。
フチなし形状の便器はこの裏側の段差を廃した設計になっているため、臭いの原因となる汚れの溜まり場がなく、ブラシでさっと洗い流せる清掃性の高さが人気を集めています。
また、便器と床の接地面に隙間が生じにくい「スキマレス設計」の便器を選ぶことも、汚れ対策として有効です。
床と便器の境目に隙間があると、尿が染み込んで臭いや変色の原因となりますが、スキマレス設計がこの問題を根本から解消してくれます。
タンクレストイレはタンクがない分、凹凸が少なく掃除がしやすいというメリットもあり、内装素材の清掃性の高さとの相乗効果が期待できます。
トイレ床材・壁材のDIYはどこまで可能?プロに頼む判断基準

「費用を少しでも抑えたい」という方の中には、DIYでの施工を検討するケースも多いでしょう。
素材によってはDIYが可能なものもありますが、プロに任せるべきケースも明確に存在します。
判断の目安をしっかり理解しておきましょう。
クッションフロアと壁紙はDIYのハードルが比較的低い
クッションフロアは、シート状の素材を必要なサイズにカットして貼り付けるだけというシンプルな施工手順のため、DIYの実績がある方であれば挑戦しやすい素材です。
専用の両面テープや接着剤を使えば、既存の床の上から貼り重ねることも可能なため、道具さえそろえれば材料費のみで施工できます。
壁紙も、市販されているDIY向けの「のり付き壁紙」を活用すれば、慣れていない方でも比較的きれいに仕上げることができます。
ただし、機能性クロスの中には施工後に性能を最大限発揮させるための専用糊や下地処理が必要なものもあるため、購入前にメーカーの仕様をしっかり確認することが重要です。
タイル・フロアタイル・パネルはプロへの依頼を強くおすすめ
一方で、フロアタイルやセラミックタイルの施工は、カットや接着の技術、目地処理の精度が仕上がりに大きく影響するため、経験のない方がDIYで行うのはリスクが高いと言えます。
施工精度が低いと、タイルの浮きや剥がれ、水の侵入による下地の腐食につながることもあります。
ホーローパネルやエコカラットも同様で、専門的な工具と知識が必要です。
これらの素材については、複数のリフォーム業者に見積もりを依頼し、施工実績と価格を比較検討したうえで信頼できる会社に依頼することをおすすめします。
まとめ|汚れにくいトイレ内装素材の選び方
トイレを汚れにくく保つためには、床材・壁材の素材選びに加え、色やデザイン、便器本体の設計まで含めた総合的な視点が欠かせません。
床材は、コスト重視ならクッションフロア、耐久性と見た目を両立させたいならフロアタイル、長期品質を求めるならセラミックタイルが現実的な選択です。
壁材は機能性クロスを基本としながら、消臭や調湿を強化したい部分にエコカラットやパネル素材を部分採用することで、費用と機能のバランスを取ることができます。
色は中間色または柄物を活用して汚れが目立ちにくい環境を整え、日々の掃除負担を軽減することも重要な戦略のひとつです。
この記事で紹介した素材の特徴と費用の目安を参考に、ご自身のライフスタイルや予算に合ったベストな選択を行ってください。



















