住宅の配管の交換時期と種類別耐用年数
同じ配管でも、使われている素材、配管の種類によって耐用年数が大きく異なります。
耐用年数を過ぎた配管は、当然水漏れなどのリスクが高まるため危険です。
配管からの水漏れリスクを避けるためには、配管の種類に応じた耐用年数を確認し、交換時期を業者と相談しておく必要があります。
ここでは住宅の配管の種類別耐用年数について詳しく解説をしていきますので、ご自宅で使用されている配管がどの種類に該当するか、時間がある時に確認をしておきましょう。
亜鉛メッキ鋼管
鉄に亜鉛のメッキを施した配管のことを亜鉛メッキ鋼管と呼びますが、1997年に改正されたJIS改正により、現在では上水道に使用ができなくなった配管の種類です。
使用できなくなった理由のひとつとして、亜鉛メッキ鋼管の耐久性の低さにあります。
亜鉛メッキ鋼管は耐用年数が15年～20年程度と、配管の寿命としては比較的短めです。
基本的には既存配管が亜鉛メッキ鋼管の場合は、交換を勧められることが多いでしょう。
※JIS（日本産業規格）：産業標準化法に基づく国家規格のことをいい、製品やサービスにおいて一定の品質を確保するために定められたものです。
経済産業省：JIS（日本産業規格）
硬質ポリ塩化ビニル管
建設業界では「塩ビ管」と呼ばれることの多い硬質ポリ塩化ビニル管ですが、亜鉛メッキ鋼管など金属系の配管と比べて腐食が起こりにくいという特徴があります。
耐久性も高いことから、亜鉛メッキ鋼管に代わって一般家庭などでも採用される機会が増えました。
また、形状変化がしやすく加工しやすい素材のため、多くの工場で生産されたのも普及した要因のひとつです。
硬質塩化ビニル管の耐用年数は40年～60年程度と、金属系の配管よりも長寿命です。
ポリエチレン管
合成樹脂素材で作られているポリエチレン管ですが、配管のメンテナンスが必要になった際に取り外しできる部品が多いです。
そのため、他の配管と比べて交換や修繕が容易で、性能を維持しやすい特徴があります。
耐用年数は30年～40年程度と言われていますが、耐震性や耐熱性が高く、加工しやすいため一般住宅でも広く採用されている配管の種類です。
配管交換のサインを見逃さないことが大切！
配管の適切な交換時期は、使用している配管の種類やその耐用年数によって異なります。
しかし、必ずしも耐用年数まで配管が性能を維持するかと言われると、100パーセント大丈夫とは断言できません。
地震や地盤などのズレ、劣化によるゆがみや亀裂などで、上下水配管共に耐用年数を迎える前にトラブルが発生する可能性もあります。
ここでは、配管トラブルが発生している場合の配管交換のサインについても解説します。
水道代が高くなった
水の使用量が変わらないにも関わらず、最近水道代が高くなったという方は要注意です。
配管や水回り蛇口などから水漏れが発生している可能性があります。
特に配管の水漏れは、壁の中や床など目に見えない場所で起きてしまうと、発見までに時間がかかることもあり、壁や建物の基礎部分の腐食など二次被害に繋がります。
水道代に関して少しでも異変を感じたら、水道修理業者に来てもらい確認してもらうようにしましょう。
蛇口をひねると赤い水や濁った水が出る
金属系の配管を使用している場合、配管の劣化が進んでいるとサビ臭い赤い水が蛇口から出ることがあります。
最初の方ではサビ臭いと感じるだけだったのが、どんどん水に色が付いてくるため、目で見ても分かるようになります。
また金属系の配管意外でも、配管に亀裂や断裂などがある場合、周辺の汚れなどが配管に入り込み、蛇口から濁った水が出ることがあります。
この場合も、修理業者に来てもらって対応してもらう必要があります。
排水管つまりによる異臭や逆流がある
排水管は劣化により配管内部に汚れが蓄積し、異臭やつまりを引き起こすことがあります。
臭いはドブ臭さや、下水に近い臭いが多いです。
逆流であれば一時的にラバーカップなどで対応することができますが、配管の劣化や長年の汚れの蓄積による逆流であれば業者による修理、時には配管そのものの交換が必要になります。
配管交換は水道局指定業者に依頼しよう！
数ある水道修理業者の中で、配管の工事はどんな業者に依頼すればいいか悩まれている方も多くいらっしゃるでしょう。
上下水道が関係する配管の工事は、万が一施工不良が発生するとライフラインに直結する重大なトラブルに発展しやすいです。
そのため、配管交換や点検・メンテナンスを依頼する業者は、水道局指定業者に依頼するのが望ましいとされています。
では、水道局指定業者とはどんな業者なのでしょうか、一緒に詳しく見ていきましょう。
各自治体や水道局に認定された業者
水道局指定業者とは、公的機関である各自治体や水道局に認定された業者を指し、水道局指定工事店とも呼ばれます。
公的な機関のお墨付き業者であることから、営業面での安全性や見積もりへの信頼性も高い業者です。
水回りに関してプロフェッショナルな業者ですので、初めて依頼するという方でも安心して任せることができます。
専門的な知識と経験がある業者
水道局指定業者は、水回りに関する専門的な知識や修理・工事などの経験がある業者ですので、工事技術に関しても信頼性が高い業者といえます。
一般的な水回り修理やリフォームなどの他に、水道局指定業者の認定を受けた業者にしかできない水道工事を行うことができます。
配管の新設や撤去、修繕なども水道局指定業者でしか対応できないため、ライフラインに直結する工事が必要な際に心強い存在となるでしょう。
こちらのページでは、全国対応の優良水漏れ・水道修理業者をランキング形式でまとめていますので、ぜひ水道修理業者選びの参考にしてください。
