キッチンを人工大理石にリフォームするメリットは？
人工大理石のキッチン作業台は、実は歴史としても新しいものです。
国内では、1976年に初めて人工大理石を使ったキッチンが販売されました。
それまで主流であったステンレスキッチンとは見た目も性能も異なる人工大理石ですが、その機能性や意匠性の良さなどから国内でも瞬く間に人気となりました。
では、そんな人気の人工大理石キッチンにリフォームした際には、ステンレスキッチンと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
意匠性が高い
人工大理石キッチンは、高級感があり石のデザインや色も豊富なため、採用したいイメージに合わせて商品を選ぶことができます。
そのため、ステンレスキッチンと比べると意匠性が高く、作業台というイメージからインテリアに馴染むお洒落なカウンターといった雰囲気を作ることができます。
アイランドキッチンなどでは人工大理石部分を伸ばし、そのまま食事ができるカウンターとしても使うことができ、インテリアや家具の一部として部屋に馴染ませることが可能です。
耐久性が高い
人工大理石は、ステンレスキッチンと比較すると耐久性が高いことが特徴です。
キッチンでは食材の調理や固い調理器具などを使う場面が多く、作業台の耐久性の高さは設備を長持ちさせる上でもとても大切です。
また、選ぶ人工大理石のデザインや色によっては傷や染みがわかりにくくすることもでき、調理中に傷付けてしまった場合でも見た目の美しさを保つことができます。
汚れが付着しにくい
人工大理石の作業台は、ツルツルとした加工がされています。
そのため、汚れが付着しても拭き取りやすく、掃除における負担が少ないというのも特徴のひとつです。
タオルでさっと拭き取れるため、調理中やお皿などの洗浄中に飛び散った汚れの掃除が簡単です。
キッチンを人工大理石にリフォームするデメリットは？
見た目もお洒落で機能性も高い人工大理石は、ここまで見ると完璧なものに見えますよね。
そんな人工大理石にもデメリットが存在します。
デメリットを把握しておくことで、人工大理石をより長く綺麗に使うことができます。
では、キッチンを人工大理石にリフォームすることで発生するデメリットにはどのようなものがあるのか、一緒に見ていきましょう。
衝撃に弱い
耐久性に優れる人工大理石ですが、実は強い衝撃には弱いというデメリットがあります。
例えば、重さのある調理器具やハサミなどを人工大理石面に落としてしまうと、固い性質であるために衝撃によりひび割れが発生してしまったり、表面が欠けてしまう可能性があります。
耐久性の高さと耐衝撃性の高さは比例しないことも多く、人工大理石もそのひとつです。
白い人工大理石は黄ばみや汚れが目立つ
人工大理石は、劣化と共に黄ばみが出てしまう特性があります。
そのため、真っ白な人工大理石の作業台にしたいという方は、将来的に作業面が黄ばむ可能性があるということを知っておく必要があります。
黄ばみ防止のためには白色を避ける、柄や色味のあるデザインを選ぶ、証明を蛍光色ではなく暖色に変更するなどの対応が必要です。
樹脂素材の人工大理石は油が落ちにくい
人工大理石は基本的には樹脂素材です。
樹脂と無機物を混ぜ合わせて作ることで、さまざまなバリエーションを生み出すことができ、また天然大理石に似せながら手頃な金額で購入することができます。
ただし、この樹脂素材というものが少し厄介です。
樹脂素材は油との相性が悪く、油汚れが落ちにくい素材として知られています。
キッチンでは油を使用することが多いかと思いますが、油が落ちにくいためステンレスキッチンと比べて油汚れが蓄積しやすいという特徴があります。
揚げ物を頻繁にするというご家庭などは、特に油汚れのリスクが上がるため注意が必要です。
キッチンを人工大理石にリフォームする際に気をつけることは？
キッチンを人工大理石にリフォームするメリット、デメリットをそれぞれお伝えしました。
では実際に、メリット・デメリットを踏まえた上でキッチンを人工大理石にリフォームしたいという方は、どのような点に注意してリフォーム計画を進めていけばいいのでしょうか。
キッチンリフォームは部分的なものだと10万円以下で収まることもありますが、全体的なリフォームとなると100万円以上かかることもあるため失敗したくないですよね。
最後に、キッチンを人工大理石にリフォームする際に気をつけるべきポイントについて解説します。
人工大理石と他の素材も比べる
「人工大理石にしたい！」という方でも、一度他の素材も比較検討してみることが大切です。
予算が高くなりますが、大理石を使いたいという方は天然大理石を検討してみましょう。
非常に高価ではあるものの、人工大理石よりも高級感や重厚感が出るため、建物自体の価値も上がります。
その他には、ホーローやセラミック製のキッチンもあります。
ホーローは衝撃にも強く、マグネット収納の簡単な着脱が可能でお手入れも楽です。
セラミックは高価ではあるものの耐久性が非常に高く、熱にも強いため変形や変色もしにくいものとなっています。
このように一度他の素材も検討してみると、より一層人工大理石のメリット・デメリットを理解することができます。
窓の位置や調光に配慮する
人工大理石は紫外線をずっと受け続けることで変色してしまうことがあるため、既存の窓の位置にも注意が必要です。
また上述で触れているように、白系の色味では時間の経過と共に黄ばみが気になりやすいため、白系の人工大理石を使いたい場合は調光に配慮することも必要です。
部屋全体とのバランスを見る
キッチン作業台だけのリフォームの場合、既存部分の古さが目立ってしまうことがあります。
またキッチン全体をリフォームしても、リビングやダイニングとの接続性が失われてしまうと、統一感のない落ち着かない空間になってしまいます。
こうしたことを防ぐためにも、全体的なお部屋やキッチンのバランスを見て、行いたいリフォームだけではなく行うべきリフォームについても考えましょう。
リフォームにおいては、専門知識の持ったスタッフがアドバイスしてくれる業者を選ぶと、リフォームでの失敗を減らすことができます。
業者選びを慎重に行う
水回りのリフォームは、ライフラインに関わる大切な工事です。
そのため、専門知識や技術力のある業者を選定するようにしましょう。
インターネット検索などを用いると、簡単に地域に対応しているリフォーム業者を調べることができます。
ただし、一部業者にはリフォーム詐欺を行う悪徳業者も紛れているため注意が必要です。
業者に依頼する際には必ず業者のホームページや口コミ、作業実績などを確認し見積もりを行った上で不明点をなくしてから正式な依頼を行うようにしましょう。
