ベランダの防水工事の費用相場
ベランダの防水工事は、一般家庭で行われているのは基本的に「ウレタン防水」「FRP（繊維強化プラスティック）防水」「シート防水」「アスファルト防水」の4種類です。
ここでは、上記4種類のベランダの防水工事の費用相場について解説します。
ウレタン防水
ウレタン防水は、ウレタン樹脂塗料を重ね塗りすることで、耐久性のあるゴム状の防水膜を作っていく施工方法です。
仕上がりは弾力のあるゴム状の床材になり、歩きやすい床を作ることができます。
ウレタン防水には「密着工法」と「通気緩衝工法」があり、必要に応じてどちらかを使い分けて施工していきます。
ウレタン防水の費用相場は4,000～7,000円/㎡となっており、比較的費用を抑えての施工が可能です。
FRP（繊維強化プラスティック）防水
FRPは、繊維強化プラスチック（Fiber Reinforced Plastics）の略称で、軽いながらも強度があるため、新築戸建て住宅に広く使われている建築資材です。
また速乾性があるため、他の工事と比べても工期が短く済む利点もあります。
ただし紫外線に弱いという特徴もあるため、定期的なメンテナンスが必要になります。
FRP防水の費用相場は、5,000～7,000円/㎡です。
シート防水
シート防水は、床面にゴム製のシートを貼り付けて仕上げる防水工法で、工場で製造されたシートを現場で貼り付けていきます。
既製品を貼り付けるため、屋根やベランダなど複雑な形状の部分には適用できない場合もありますが、工場で製造されるため品質の安定性が確保されており施工に対応している業者数も多いです。
シート防水の費用相場は4,000～7,000円/㎡となっており、ウレタン防水と同程度の予算で施工が可能です。
アスファルト防水
アスファルト防水は、合成繊維不織布のシートにアスファルト製の専用シートを使った防水工法です。
「トーチ工法」「常温工法（冷工法）」「熱工法」の3種類があり、必要に応じて工法や工具の使い分けが必要になる工事です。
施工業者の技術が重要になるため、業者選びが大切なアスファルト防水工事ですが、耐久性に優れているためさまざまな建物で使われています。
アスファルト防水の費用相場は5,000～8,000円/㎡となっており、防水工事のなかでは比較的単価が高い工事となっています。
ベランダ防水工事のメンテナンス時期
ベランダの防水工事について、工事の内容や費用相場を知っていただくことができたかと思います。
では、実際にベランダの防水工事を実施する際は、どのようなタイミングで行えばいいのでしょうか。
ここでは、ベランダの防水工事の適切なメンテナンス時期について解説します。
トップコートの塗り替えは5年に一度
防水工事の種類にもよりますが、基本的に防水工事では塗り重ねた防水層の一番上にトップコートを塗布します。
これは、防水層を紫外線による劣化や歩行時の摩擦から守るためで、トップコートを塗布することで雨漏りのリスクや防水層の劣化を最小限にすることができます。
そんなトップコートの塗り替え目安は5年に一度程度と言われており、5年を目安にトップコートのメンテナンス、あるいは業者による点検を実施するようにしましょう。
トップコートの劣化症状は、色あせや剥がれ、コケの発生など様々ですが、日々観察しておくことで早期段階でトップコートの劣化症状に気付くことができます。
防水層の再施工は10年～15年に一度
トップコートの塗り替えは5年に一度ですが、その下の防水層のメンテナンスは10年～15年に一度の頻度で行うことが推奨されています。
もちろん10年～15年の間に必ず実施しなければいけないというわけではありませんが、大体この期間の間にベランダのトラブルが発生しやすくなるため、注意しておく必要があります。
ベランダの防水工事のメンテナンス時期を逃してしまうと、知らない間に雨漏りが発生してしまう可能性もありとても危険です。
そのため、目立った症状がない場合でも、10年～15年の間にメンテナンス工事ができるよう準備しておくと安心です。
